『グーグル ネット覇者の真実 追われる立場から追う立場へ』読んだ
超秘密主義で知られるGoogleの成長物語を、社員へのインタビューをベースに内側から描いた本。
急成長と苦手分野ソーシャル
本の中盤までは、魅力的なサービスや革新性、スピードを武器に既存勢力を打倒する姿が描かれている。ドル箱のgoogle検索&広告で得た資金で、次々とサービスを打ち出し急成長する姿はまさに敵無し。様々な業界に進出しあっという間にトッププレイヤーになる。
これが後半では一転して、巨大企業になったが故の弊害が見え始める。独占禁止法との戦い、プライバシーの問題、組織の肥大化・硬直化、優秀な技術者の流出、など。極めつけはソーシャル分野でのFacebook,Twitterへの敗北。
Webでの検索行動がなくなることはないものの、その検索トラフィックはジワジワとソーシャルに流れつつある。久しぶりにソーシャルという戦場で「追う立場」になったGoogleの未来は?
、、、結局ソーシャルでは相変わらず微妙な感じだけど、代わりに人工知能分野ではまたトップになりそうな勢いを見せてるよね。ディープマインド買収・猫の顔識別・囲碁でAI勝利など。ただ宿敵MicrosoftやFacebookも当然力を入れているので、2016年も激しい戦いが続くんでしょう。
(個人的にはGoogle翻訳をより完璧に近づけてほしい!)
Googleサービス目白押し
今も利用されている人気サービスから数年で廃止されたサービスまで、いろいろなサービスが開発のエピソードとともに登場する。例を挙げると
- Google検索
- Googleアドワーズ (検索結果に対する広告)
- Googleアドセンス (Webページの内容に応じた広告)
- インタレストベース広告 (Cookieの履歴(趣味・嗜好)に応じた広告)
- Google翻訳
- Gmail
- Google Chrome
- Android
- Googleピカサ
- Google Voice
- Youtube
- ストリートビュー
- Googleブックサーチ
- オーカット
- Google Wave
自分が使っているサービスの裏側を知りたいなら是非読もう!
1個だけ気をつけたいのは、この分量に対してkindleだとリンク機能で飛べる箇所がほとんどないこと。定期的にブックマークやハイライトを入れないと、読み返すのが死ぬほど辛いので注意。